和装履物文化研究所(略称:ワハ文研)は、浅草の老舗和装履物店 辻屋本店(https://getaya.jp)が2020年にスタートした和装履物文化の研究の場です。
昔ながらの方法で手づくりされる草履や下駄の需要は年々少なくなり、専門店も職人も高齢化が進み、後継者不足となっています。
素材の生産者も同様に年々減り続けており、このままでは伝統的な和装履物が絶滅しかねない状況です。
着物が日本の文化として注目を集めるいま、その足元を支える和装履物の文化が消えて良いはずはありません。
和装履物を単に需給のニーズや経済合理性だけで、過去の伝統文化を展示する博物館にしか残らぬものとせぬよう、日本の履物文化の持続、次世代への伝承を目指します。
日本の伝統履物に左右がないのはなぜか
日本の履物は左右が無いのが大きな特徴です。
鼻緒の履物は東南アジアなどにも見られますが、ビーチサンダル等のように左右が決まっているものがほとんど。
千年以上もの歴史を持つ和装履物の文化。これだけ長きに渡って履かれているのに左右を作らなかったのは何故か・・・という考察はまた別稿に譲るとして、いずれにしても日本人のものの考え方や行動様式に根ざしていることは間違いありません。
辻屋本店では、履物を販売するだけではなく、そんな大事な文化の一つとしての履物を少しづつでも研究し、なんとか後世に残していきたいと考え、和装履物文化の研究の場をネット上のバーチャルな形で設けました。
我々で独占するつもりはございませんので、想いを同じくする皆様のご参加を心よりお待ちしております。